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研究主幹
未病におけるサプリメントの役割
                    医学博士 小松 靖弘
                      
日本は世界に類を見ない程の速さで高齢社会に突入した。高齢者の増加は加齢に伴う各種疾患の増加が予測され、実際にがん患者、認知症患者は増え、関節痛を訴える人も多い。住宅事情の変化、生活習慣の変化そして、食生活の欧米化にともない
肥満が社会問題になるほど増加している現状が有る。肥満を示す人にとっては、特に膝関節痛は歩行艱難を伴いQOL(生活の質)の観点から改善が求められている。また、関節(結合組織)の健康維持に必要な栄養素の、摂取量は逆に減少しており、
肥満と栄養不足で関節に対する加重負担は、以前より大きくなっていると考えられる。現在の医学では有効な治療手段がなかなか見つからず、もっぱら本症状の治療には消炎鎮痛剤が適用されているのが現状である。一般に用いられる非ステロイド性の消炎鎮痛剤は有害作用として胃腸障害を発現する事から長期間に渡って服用する事は困難であるのが事実である。またそれらの服用を中止すると痛みが短期間の間に再発する事もまた問題になるところである。そこで、もし安全で、長期連用に耐え、QOL(生活の質)の改善が期待できる新規な医薬品ではなく、“健康補助食品”として利用できる新規なサプリメントが開発できたとしたら、これは大変有意義な事であると考えられる。 現在、この様な関節の疼痛に対する栄養療法、健康補助食品療法としてはコンドロイチン硫酸あるいはグルコサミンの単体あるいは両者を混合した配合剤が市販されている。両方の化合物の関節痛に対する有効性は臨床医学的研究で二重盲検試験によって示されているが、改善に要する期間が長い事、症状が進んだ患者では有効性がなかなか得られ難い事などが問題となっている。また「未病」の観点から見ると、生活習慣病は或る日突然、発症するのではなく、顕在化した疾患発症までには長い時間を費やしている。加齢に伴う生体機能、生理機能の減弱、衰退についても「ある日突然」起こるわけではなく、「治未病」に十分な時間、機会が用意されている。そこで、健康補助食品を「治未病」に用いようとする時に、大方の人は治療効果をもたない健康補助食品を「治未病」に使用しようとは
誰も思わないであろう。治未病に使う健康補助食品(サプリメント)は当該疾患に当然有効でなければならないと考えている事から、この方面からの健康補助食品に関する研究が期待され、その結果として“未病におけるサプリメントの役割”が明確になるものと信じている。